2013年9月10日火曜日

GREEの成長戦略

こんな記事があり、興味があって訳しました。
というか訳してから2週間近く放置してました(笑)
内容は今後3年くらいのGREEの戦略を示すものではないかと思います。

How GREE and IUGO boosted Knights & Dragons' 30-day retention by 50%
http://www.pocketgamer.biz/r/PG.Biz/GREE+news/feature.asp?c=53329

内容は大体想像通りではあったのですが、やはりGREEはより小さな(ただし高品質なゲームをつくる)SAPと組んで行くのでしょう。
海外開発拠点も集約していっていますし、世間的には失敗しているように見えている海外戦略も筋道は立ったというところでしょうか。
※DeNAはこういう方向よりは版権のキャラゲーに向かっていますね。
 個人的にはゲーム外に出てくると推測しています。

前振りが長くなりましたが、訳は以下の通り。
素人の適当意訳なので、おかしなところがあったらゆるくご指摘いただけると、私が傷つかなくてありがたいです(汗)

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IUGOはLil's pirates, Animal Academyという高品質なモバイルゲームを作った実績がある。
GREEは操作ゲームのイベントログ解析ができる無料ゲームで世界的に成功している。
中世の雰囲気を持ったアドベンチャーRPGをつくるときにコラボすることになった。

■Virtuous cycle
Knights and Dragons (2012年12月リリース)
星4.5以上。
AppStoreとPlayStoreの両方でTOP20に入っている。
4月末まで、20カ国でAppStoreのTOP20に入っていた。
フォーブズ誌は「洗練されたモバイルのRPG」と評した。
商業的にも成功しており、AppStore単体売上で100万ドル/月を稼いだ。

■Focus on retention
しかし、一夜にして成功した訳ではない。
ベータテストとして数カ国向けにリリースした後、数ヶ月かけて「コアユーザー体験(原文: the core user experience)」を継続的に改善した。
GREEの解析ダッシュボードとIUGOの設計・UXへの観察力を組み合わせることで、チュートリアルの長さを変えないままチュートリアルの完了率を2倍にすることができた。

これはプレイヤーファンネルを分析し、脱落ポイントを観察するために、チュートリアルの個々のステップをモニタリングすることで実現できた。
脱落ポイントを特定してから効果的でないステップを改造し本質的でないアクションを削除し、そのゲームで将来的な成功に最も重要な行動を習熟させるようにした。

例えば、チュートリアルのキャラクターカスタマイズのステップでかなり多くのユーザーが脱落していることに気づいた。
プレイヤーを救済するためにチュートリアルに自動設定オプションをつけることでそのステップを完了させ、より楽しみのある格闘・アーマー制作ステップにスムーズに進めるようになった。
同様に、家を買うような基本的なアクションについてユーザーは教えられる必要は無いと感じていることを理解したので、チュートリアルからその先のステップ(原文:post tutorial quest)に移した。
これらはチュートリアルの時間を短縮しただけではなく、このゲームを始めたばかりのユーザーにとってももともと親しみのあるゲーム構造を提供することにつながった。

また、プレイヤーにより多くの報酬を与え、パワーアップを容易にしクエストがより早く進むようにすることに決めた。
気前よくプレイ初日により長い時間、よりエンゲージメントが強くなるようプレイさせることで、より長い期間滞在率を向上させることができた。
開発者の方はプレミアムアイテムを渡しすぎていると感じるかもしれないが、コミットしてくれるユーザーを多くつくることが長い期間の中で継続率の向上とマネタイズに良い成果を与えると知った。

■Making it sticky
イベント横断でユーザーを追跡し、毎週のバトルやトーナメントを最適化することにより、初期ユーザーの体験を向上させた結果、プレイヤーの継続率は2012.12~2013.01の一月で50%以上も改善した。
マネタイズの改善、協調的繰り返しが、TOP100に入らずに苦労しているゲームとUS AppStoreでTOP17にいるゲームとの違いを作った。
GREEサンフランシスコとIUGOバンクーバーの間で国際的な協調をしていく途中でいくつかの挑戦があった。Knights & DragonsはGREEと、GREEより小さいが高品質のゲームをつくれるメーカーの間でも良いパートナーシップのポテンシャルがあることを表している。
GREEとIUGOはさらに次のプロジェクトに乗り出している。

■Calling all heroes
以下、GREE Partners Fundの紹介と勧誘。

2013年5月5日日曜日

大企業のあるべき組織


前回の記事を受けて、じゃあ大企業はどうしたらいいの?という話。

大企業の場合は、みんなが同じ方向性を向く、ということがそもそも難しい。
ということは同じ方向を向けない。
そしてさらに、人数が増えるので違う方向性の人が単独ではなく「違う方向性の人たち」になる。
結果として足を引っ張られることが増える。
(本人たちにしてみれば正しい方向性に向かわせてるのだけれど、お互いの正義がずれているのでどちらから見ても「足を引っ張られている」状態。)

なのでお互いに様々な配慮すべき。



ということはコストが高まるのでスタートアップに叶わないのか、というとそんなこともない。
大企業にはリソースがありますから。

スタートアップはお互い顧みず低コストで組織運営ができる。
その代わり、リソースが小さい。
大企業は逆です。

では大企業はリソースを武器とすべきです。
・業界のスタンダードをとる
・業界のプラットフォームを定める
・全国販売網を活用する
・広告枠をたくさん押さえて認知度を高める
などなどやり方は色々。

2013年5月2日木曜日

スタートアップのあるべき組織


ふと思ったこと。
緩い結合でお互い配慮して進めていくよりも強度の強い結合でお互い顧みない方がより良い組織だと思う(50人以下くらいの小さな組織の場合に限るが)。

マンガ蒼天航路で陳宮が主君に求める条件として3つを挙げていた、その1つ目みたいなもの。

ひとつ、人を治めつつ人を顧みぬ者
ひとつ、乱世を戦いつつ治世を始める者
ひとつ、天を知りつつ天意に叛くことを畏れぬ者


配慮は何も価値を生まないので、出来るならばしない方が良いこと。
しかし配慮しないことで手戻りが発生したりする。
配慮するコストが上回るなら配慮した方が良い
これを式にするとこんな感じ。

配慮することで発生するコスト > 配慮しないことで発生するコスト


でも配慮しないことで発生するコストは減らせる。
それは組織の方向性を揃えること。
みんなが同じ方向性を向いていれば、お互い顧みなくても大きくずれない=配慮しないことで発生するコストが減る。

ということで、スタートアップのような小さな組織であればみんなが同じ方向性を向くようにした方がコストは下がると思うし、成功しているスタートアップはみんなそうしているように思う。

2013年2月10日日曜日

クラウドメモ帳をSimplenoteに統一しました


突然ですが、テキスト書いてますか?
私はよくテキストファイルを書いているのですが、クラウドメモ帳がすっごく便利です

私はよくこんな問題が発生します
・どこに保存したか忘れてしまう。
・デスクトップに保存しておいたらファイルが多すぎて邪魔に。
・全文検索が大変。
・書き途中で誤ってアプリを落とすとデータが消えてしまう。
クラウドメモ帳ではこれらの全てが解決できています

私はクラウドメモ帳としてずっとiOSのメモ(iCloud)とChromeアプリのQuickNote(Diigo)を併用していました
iOSのメモもQuickNoteも、オフラインで利用でき、操作も軽快で、記録即保存なので誤ってアプリを落としてもデータは生きています

どちらもものすごく便利なのでそのまま使い続けたかったのですが、「あのメモどこだっけー?」となることが出てきたので、PCでもモバイルでも共通にするためSimplenoteを選択しました
Simplenoteの良いところは、タイトルという項目が無いほどシンプルで、動作が軽快で、オフラインで使えるツールも用意されていることです

※私はとったメモを最終的に体裁を整えてHDDとかGoogleDriveとかに保存するので、メモ帳で書いたものは削除しています。
 Evernoteも利用していますが、他のテキストがいっぱい保存されているためEvernoteには入れないことにしました

書いたら書きかけでも保存されているし、オフラインでも使えるし、動作も軽快だし便利ですよー。


使っているアプリケーション
iOS:Simplenote(公式アプリケーション)
Windows(オンライン時):simplenoteのWebサイト
Windows(オフライン時):resophnotesというアプリケーション
Android:GlanceNote for simplenote

私は使っていませんがMacな方にはJustNotesというのがあるみたいですよ。

2012年12月10日月曜日

PDCAサイクルにおけるチェックの2つの意味(2/2)

PDCAについて前回の続き。
前回はこちら


 1つ目のチェック 
1つ目は、Planに対して行ったDoを実行出来たかどうかのチェックを行います。

例えば「1ヶ月後のTOEICで730点をとる」という目的を考えてみます。
Planは「1か月後までに60時間以上の勉強を行う」ものだとします。
このPlanだと、平日が20日、土日が10日として、平日に1時間、土日に4時間の勉強をすれば良さそうです。
Doは「毎日決まった時間(平日なら1時間、土日なら4時間)、英語の勉強をする」ことになります。

この場合のチェックは勉強した時間で行えそうです。
平日に2時間勉強できた → 達成
平日に30分しか勉強出来なかった → 未達
土日に4時間勉強できた → 達成

 2つ目のチェック 
2つ目は、目的に対するPlan、Doが適切かどうかのチェックを行います。

上述の「1ヶ月後のTOEICで730点をとる」という目的で考えてみます。
Planは「1か月後までに60時間以上の勉強を行う」です。
本当に1ヶ月後までに60時間以上の勉強を行ったらTOEICの点は730点になるのでしょうか?
勉強の効率性は無視して良いのでしょうか?

では効率性を考慮して「1ヶ月後までに60時間以上、効率的な勉強を行う」とするか。
今度は「効率的な勉強」を客観的に定義出来ませんので、チェックできなくなってしまいます。

またPlan「1か月後までに60時間以上の勉強を行う」ですが、Do「毎日決まった時間(平日なら1時間、土日なら4時間)、英語の勉強をする」で良いのでしょうか?
平日1時間×4日間で上がる成果と、土日4時間で上がる成果は果たして本当に等しいのでしょうか?
ひょっとすると1時間×60回と4時間×15回では成果が異なるかもしれません。
本当に60時間の学習を平日1時間、土日4時間と分割することが正しいのでしょうか?

時間というのは非常に管理しやすい項目ですが、対目的(成果)という側面では非常に扱いづらいものです。
百万時間学習しようと東大に合格するわけではないですからね。

 どうすべきか ー 例えばの案 
先のTOEICについて、疑問を提示したままでは良くないので一応の案を考えてみます。
こうしてみたらどうでしょうか?

目的「1ヶ月後のTOEICで730点をとる」
Plan「TOEICのテキスト(20章)を2週する」
Do「平日は1日あたり2章、土日は平日にやった分(10章)を復習する」
Check1:1日あたりの学習量が明確であり、チェックはしやすいと思います。
Check2:1週すればTOEICで730点がとれる、というテキストを2週しているのですから、目的に対するPlanは適切と考えて良いでしょう。
 また、20章に対して2週間で終える計算ですから、2週実行できる計画が立てられています。

※テキストの量など適当ですので、平日の学習時間が増えてしまっているかもしれませんが、そのあたりは仮の設定ですので無視していただければと思います。

というわけで、計画の実行ではチェックが重要ですよ、というお話でした。

それでは。

2012年12月7日金曜日

PDCAサイクルにおけるチェックの2つの意味(1/2)

前回はミッションステートメントの策定についてお話しましたが、今回はそれをいかに遂行するか、という話。

 PDCAとは 
Plan Do Check Action の頭文字をとったもの。
Wikipedia:PDCAサイクルによると「事業活動における生産管理や品質管理などの管理業務を円滑に進める手法の一つ」と書かれています。
計画を立て(Plan)、計画を実行し(Do)、実行結果が計画に沿っているか確認し(Check)、計画に必要な修正を行う(Action)の4ステップです。

計画はあくまで事前に立てた計画ですから、実行結果が計画に沿っているか確認することは極めて重要です。
ただCheckという言葉が曖昧だと私は思います。

 チェックの重要性 
チェックは、活動の確認という非常に重要な位置づけを占めています。
しかし正しく行うことが非常に難しい項目だと私は思います。
理由は明確で、チェックは定量的に図る必要があるからです。

例えば美味しい料理をつくろう、というトレーニングに対して「料理をつくった回数」を確認することは出来ますが、「おいしい料理をつくれた回数」を確認することは主観的にしか確認できません。
おいしいというのは主観的な感情のため、ともすれば「私にとってはおいしい料理だがAさんにとってはおいしくない料理」と「私にとってはおいしくない料理だがAさんにとってはおいしい料理」という2つをどちらも「おいしい料理」と評価してしまう可能性があります。

こういう場合は、単純に料理をつくった回数をチェックの対象とするか「Aさんがおいしいと感じる料理をつくった回数」をチェック対象とするかが挙げられます。

 PDCAにおけるチェックの2つの意味 
チェックにはもう一つの難点があると私は考えています。
PDCAのチェックという言葉が2つの意味を持ってしまっていることです。

1つは正しく実行出来ているかのチェック。
もう1つは計画・実行が正しく目的に向かっているかのチェック。

ちょっと長くなったので分割します。
続きは次回。

それでは。

2012年12月5日水曜日

ミッションステートメントの策定方法

前回はミッションステートメントについて書きましたが、今回は策定方法について書きます。
今回のミッションステートメントの説明については7つの習慣で書かれている内容と相違がありますが、策定・定着させやすくする目的でわかりやすく書いているため、とご理解ください。

 ミッションステートメントについての説明 
※必要性については前回書かせていただいたので省略します。

ミッションステートメントには価値観と目標の2種類があります
この2つが混同されるため、ミッションステートメントはうまく運用されていないのです。

 価値観は今すぐ行動出来ること 
価値観とは、信念のことです。
信念を定め、それに従って生きることで自己実現を果たすものです。
具体的には「妻の夫として、誠実に接し、常にお互い助け合い・高め合い、妻が困った時には悩みを聞き、私が困った時には真っ先に相談するよう務める。」とかこういうものです(30秒で書いたのですごく適当ですが)。
価値観はいつでも行動に移せるもので、反省し、次の行動に活かしていけるものです。
※上述のミッションステートメントが策定されていれば、毎日見なおして夫として理想の行動がとれていたか反省できますよね?

 目標は計画があり期間があること 
目標はいついつまでにどうこう実現するというものです。
具体的には「20年後には部長になる」とか「3年以内に5,000万円の受注を獲得する」とか「1年以内にTOEICで730点をとる」というようなものです。
目標は信念とは違って今すぐ行動に移せるものではなく、計画を練って1つずつステップを駆け上がって到達出来るものです。
また必ず期間を決める必要があります。※いつか出来れば良い、というものは実現できませんから。
計画があり期間がある、それが目標の特徴です。


この2種類がミッションステートメントの中身になります。
うまく定めて運用して、良い生活を送りたいですね。
続きはまた今度。

それでは。